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つちのいえ2023年冬

2023年1月25日?

昨年からブログに記録をアップする人材が不在で、2022年秋と2023年春のあいだが飛んでいました。
LINEやclassroomで受講者は共有していたと思われますが、情報が内輪にとどまり、外に出てこないので、つちのいえ最後の冬の様子がうかがいしれませんでした。
本日(2023年4月20日)、LINEで共有していたらしい2023年雪景色のつちのいえの写真を入手できたので、アップしておきます。
10年に一度だったという1月24〜25日の寒波のあとと思われます。
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(井上記)


# by plus-ap | 2023-04-21 02:14 | 土の家プロジェクト | Trackback | Comments(0)

つちのいえ 2023年春

2023年4月6日(木)

久しぶりの投稿(報告)です。

つちのいえ最後の春。丘の桜はいかがだったでしょうか?
もっとも人間界=沓掛キャンパスがどうなろうと関わりなく、春はこれからもこの地にめぐってきます。

報告1:
2月末に福岡で左官業を営む道下組の専務・植田直子さんから電話があり、「高野竹工の竹生園でたまたま『つちのいえ2008-2021』を見た。左官の将来を憂えているところだったので感動した。ぜひ会いたい」と。
本を4冊も買っていただいたので、再度上洛された3月19日(日)につちのいえの現地をご案内しました。建築家の中山勉さんといっしょに来られ、つちのいえ母屋だけでなく、土浮庵のロフトにも上がられました。
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道下組は主に内装の仕事をしておられますが、左官の需要はどんどん減っていて、どうしたら土壁の魅力を伝え、後継者を育てたらいいのか、日々腐心しているそうです。それを打開するヒントがつちのいえにあると。
でも京芸は今年移転するので、つちのいえでの作業もこの夏までです、と言うと、それまでに今度は社長や社員も連れて来たいとのことです。
次来られるとき(今月?)は事前に先生方やメンバーにお知らせします。

*ちなみに『つちのいえ2008-2021』は、一般の書店ではなく、一部のオルタナティブな書店で扱っていただいていますが()、口コミなのか、このところ追加注文が多いです。残り50部少しとなりました。

報告2:
10月28日にソイル&ソウル展を見につちのいえに来た京大大学院地球環境学堂の留学生イ・マデ君(インドネシア)から、井上宛に修士論文が送られてきました。
その中につちのいえや土浮庵、井上が京大吉田寮で行った土壁補修のワークショップへの言及が写真付で載っています。イ・マデ君は建築を学んでいて、災害が多いインドネシアの住宅復興に現地に多い竹を活かすことを研究していると言ってましたが、修論のタイトルもずばり「インドネシアにおける災害復興住宅のためのヴァナキュラー建築に学ぶ竹壁技術の可能性」といいます。
これはシェアした方がいいと思ったので、つちのいえのウェブサイトに上げておきました(→)。

ポイントをあげると、竹と土を使った建築は一般に脆弱とされるが、つちのいえや土浮庵は台風にも耐えて長期にわたって存続していると述べています。
吉田寮の補修に関しては、竹小舞や土壁は基本さえ抑えれば、高度な技術がなくても住民自身がセルフビルドで行うことができ、サスティナブルな環境技術として評価できる、と。(pp.60-64)
(英語ですが、読める人は読んで下さい。)

帰国する前に会いたいというので、先日(4/4日)、出来立ての《崇仁テラス》で再会してきました。
ひとしきり、現代の建築や美術が、ヴァナキュラー(土着)なものづくり技術や自然素材を扱う伝統技術と切れていることの問題を話し合いました。

一般の日本人は伝統技術を「伝統」というフィルター越しに見ますが、外国人はそういうフィルターなしにそこに潜む独自の技術や可能性を率直に見ます。
京芸内でもつちのいえは偏見で見られ、特異視される印象がありました。
実際に取り組んでいたのは、伝統も現代も、美術も工芸も、あらゆるものづくり技術を等価に捉え、自然(大地)につなぎ直すこと、芸術を物質循環(Biogeochemical cycle)のなかに置き戻し、その特権性を相対化する試みでした。

その試みは沓掛で途絶えるのでしょうか、崇仁東九条でも新たに存続するのでしょうか?

(井上記)

# by plus-ap | 2023-04-06 12:00 | 土の家プロジェクト | Trackback | Comments(0)

2022年秋のつちのいえ(4)

11月17日(木)

沓掛京芸最後の秋になる今期のつちのいえはどんな感じなのでしょうか。
外にいては何も伝わってきません。
まあ普通の授業というのは内向きなので、そういうものなのでしょう。

久しぶりに訪れてみると、つちのいえの丘全体がいろいろ使われているようでした。
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西門と丘をつなぐ通路は、移転当初は階段もある散策路風だったのですが、いつのまにかやぶに覆われていました。
それが切り開かれて、道として復活しています。
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環境デザイン専攻の実習にも使われていました。スクリーンで空間をデザインする課題でしょうか。
自然豊かなつちのいえの丘が、つちのいえ以外の美術学部の授業に使われるのはまれです。しかも沓掛京芸最後の秋に。
なぜ他専攻は豊かな芸術資源でもあるこの丘を使わないでしょうか。地面を描かせる日本画も、描かせる地面は、建物のまわりです。
井上の私見では、芸大での芸術教育が実質的に自然から離れてしまっているからだと思います。
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つちのいえだけがこの丘の可能性を使いまくっています。
大矢先生が巨大な倒木の枝の先に座イスをつくっていました。
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上がらせてもらいました。
ふだん見れない木々の樹冠の眺めは絶品です。
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酒井楓さんの「穴」。
中を見ると溝が掘られ、排水が考えられています。
スコップがあるのを見ると、卒業したのに酒井さんはときどき来ているのでしょうか。
今、酒井さんは美術院で仏像修復の修業中(のはず)。
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穴から穴の空間をのぞく。
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ソイル&ソウル展の作品が野外劇場に残されています。
つちのいえの丘の粘土でつくられた5体の土人形が、音楽学部に使われることがなかった舞台で、ジャニーズの歌を歌っているのでしょうか。

・ ・ ・
11月30日(火)

ジュネーブの美大HEAD(Haute École des Arts et Design)の大学院インテリアデザイン専攻から頼まれて、つちのいえについてオンラインレクチャーをしました。
同専攻(MAIA – Master of Arts in Interior Architecture)は、脱炭素・循環型の地球環境の実現のために建築やデザインにできることを探ることを研究教育の中心にしています。
レクチャーは英語ですが、アクアカフェからつちのいえへの展開の軸となった土の無限循環性と造形の考え方(素材とかたちの関係、物質循環の一過程としての作品の捉え方など)について話しました。
資料を次のサイトにアップしています。関心のある人は見て下さい。

(井上記)






# by plus-ap | 2022-12-27 22:45 | 土の家プロジェクト | Trackback | Comments(0)

2022年秋のつちのいえ_ソイル&ソウル展(3)最終日

久しぶりに更新します。

(参加者が作業内容を共有し、また外に発信する役割を持つこのブログは、最初期メンバーの富元秀俊君が始めて、井上明彦が引き継ぎ、次いで2020年に酒井楓さんに引き継ぎました。
酒井さんと井上が京芸在籍中はけっこう頻繁に更新してきましたが、酒井さんも卒業して、作業報告をこまめに載せることができなくなりました。
2020年のコロナ禍以後、授業の連絡はGoogle classroomで行われるようになり、内輪の連絡はそれで事足りるようになったので、このブログの外向け発信の役割が減ってしまった側面もあります。
それでも、つちのいえに宿題?を残しているので、現場に行く機会があればぼちぼちと内容を更新していました。
作業には参加できてないので、作業報告にはならないのですが、今回は2ヶ月ぶりの更新です。)

10月28日(金)
大学院2回生の武本瑠香(油画)・四方理南(染織)・山口汐璃乃(染織)の3名による「ソイル&ソウル展」の最終日。
(ソイル&ソウル展では、音楽学部の岡田加津子先生(作曲)や学生たちと、美術学部の学生による演奏会なども行いました。
その模様は共有フォルダで見れます。)
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袋入りの『つちのいえ2008−2021』と鷲田清一『素手のふるまい』がハンモックに揺れる。
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びっくりしたのは、壁に新しい窓が開けられていたこと。
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窓から『土浮庵』が見えます。窓はいろいろな関係を変えますね。
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この日、井上が9〜10月に京大吉田寮で行った補修(土壁や外壁など)に参加した京大農学部大学院環境デザイン専攻の留学生イ・マデ君(インドネシア)とヤン・シャオさん(中国)が、つちのいえの見学にやってきました。
災害復興の際に現地の自然素材を使うことを研究しているマデ君は、つちのいえの二重竹小舞や土の無限循環的利用に関心があるとかで、熱心に見学。
海外の学生は、環境問題にとても関心が高く、モノづくり系では環境への意識が研究教育の軸にもなっているようです。

(井上記)


# by plus-ap | 2022-12-27 22:32 | 土の家プロジェクト | Trackback | Comments(0)

2022年秋のつちのいえ_ソイル&ソウル展(2)

2022年10月24日(月)
院2の三人(武本瑠香・四方理南・山口汐璃乃)によるSoil & Soul 展が始まりました。
コロナ禍で学内をうろうろしたり幅広く交流したりすることが途絶えがちななか、京芸沓掛時代の最後の卒業生として、あらためてつちのいえで展示を軸にした交流の場を生み出し、「沓掛キャンパスを祝う」試み。
初日は、音楽学部の学生や教員とともに、手づくり楽器(彫刻院生の佐々木君作)による演奏会で幕を開けました。
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オープニング。
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ピアノの砂原悟先生も参加されてます。
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作曲の岡田加津子先生も。
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音楽の専門家たちを相手に美術科学生もひるまず演奏。
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手づくり楽器を囲んで。
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音楽学部にはほとんど使われずに終わった野外ステージにも展示は広がっています。
つちのいえの丘で採れた粘土による彫刻?


2022年10月25日(火)
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遠方より来客。もと吉田寮生で、現在は京大博士課程に籍を起きながら、「旅する!もみじ鍼灸院」を営む岡田裕子さん。
最近はずっと着物姿だそうです。

(記・井上明彦)


# by plus-ap | 2022-10-25 22:37 | 土の家プロジェクト | Trackback | Comments(0)


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