つちのいえ 西日本豪雨被害報告

2018年7月9日(月)

先週の西日本の記録的豪雨は、頑丈なつちのいえにも被害をもたらしました。
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東側の柱が束石からずれて、壁から半分遊離していました。
屋根にかかる相当量の雨のせいと思われます。
6月の大地震のときにすでにずれていた可能性もあります。
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束石も動いています。埋込んでいませんでした。
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同じく東側の内壁の柱部分にも亀裂が入っています。
壁がつながっていない端の部分に大きな力がかかったと思われます。
早急に南壁のような外科的補修が必要です。
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分厚い茅葺き屋根ですが、雨は上部10cmほど以外は全部浸透せず、大規模な雨漏りはまぬかれました。
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しかし、カンヴァスを再利用した屋根の部分は、茅葺きとのつなぎの部分から雨漏りがしていました。
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これはいつものことですが、掘り込んだ部分に下から水があがってきています。
これは外から吹き込んだのではなく、下から水が上ってくるもので、やがて引きます。
つちのいえの丘がいわば西山からの地下水の一時的な貯水タンクのような状態と考えられます。
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川のように水が流れたあと。

なお土浮庵は無事でした。

(井上記)


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# by plus-ap | 2018-07-09 23:04 | 土の家プロジェクト | Trackback | Comments(0)

土浮庵〜透かし壁づくり(1)

2018年6月28日(木)

[課題南壁の入り口のような空き部分に、なづけて「竹木舞現し(たけこまいあらわし)」という新手法で、「内部が透かし見える、しかしそこから入ることはできない」という透かし壁をつくることにしました。名前の通り、竹の組み編みを見せるものです。
そのためのデザインを考えて、次週にスケッチを持ってきてください。
デザインに当たってぜひ現地視察してください。奥に見える筋交いの有機的曲線、柱材や木材の直線、起伏ある土壁、光と影の階調など、美しい光の器になりつつある土浮庵が求めているものを期待します。]

というような課題に取り組み、出てきた案が、「縦方向に竹を渡し、まんなかに木の枝で縁取られた丸窓を空け、壁の上下も空ける」という案。

まずは井上が先週に入手してねかせておいた新しい竹を割る。
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今期の受講生は竹を割るのは初めての者が多いです。
長谷川先生と井上がはじめコツを伝授しますが、芸大生は上達が早く、まもなく飲み込みます。
でも細くまっすぐ割るのはなかなかむずかしい。
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つちのいえの丘の上にはツル性植物がいっぱいです。
透かし壁の円窓に合う曲がり方をした枝を手に入れます。
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竹木舞をとめる桟木も製材されたものではなく、丘の上の樹木から比較的まっすぐな枝の部分を切り取って使います。上は楠、下はシラカシ。
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真ん中の2本だけ割竹をつけてみました。
竹をビスどめする際は、下穴を空けないと割れてしまうので、注意。

(井上記)








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# by plus-ap | 2018-06-28 23:10 | 土浮庵 | Trackback | Comments(0)

土浮庵 壁塗りと生きものたち

2018年6月21日(木)
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いったいどこの国かというような植物の繁茂状態。つちのいえの丘は自然の生命力がみなぎっています。
梅雨入りしていますが、幸いこの日は雨もふらず、土練りと壁塗りの作業ができました。

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放置状態で崩れかけていた土ベンチの土を土浮庵の壁に再利用します。かたちは壊れても土は壊れません。よく練れば蘇ります。
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雨・風の当たりやすい西壁の外側は、土の配合や練り・塗りがまずく、土質がマダラでボロボロ。
上塗りすることにしました。

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土がつきにくい木部には、ドリル穴を空けたり、ビスを打ったりして、土がつきやすいよう工夫します。
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北壁の内側も、柱や桟の凹凸を和らげるべく上塗りします。
あちこちからもれる光がとてもきれいです。
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遊んでいるのではなく、水が浸透しにくい土塊を手でつぶしているところです。
湿った土を使うので、どうしてもこうした土塊ができてしまいます。
でも手でつぶすのは面白い。夢中になってしまいます。
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そうしていると、なんと土の中から百円玉が出てきました。
昭和60年製。銅のような赤みをおびて変色しています。
御守りにしようということになりました。
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土バチでしょうか。土を舐めています。土を集めて巣をつくろうとしています。
ナナフシが2匹。どこにいるかわかりますか?
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大きなカタツムリ。
ほかにもあちこちにムカデが。
夏のつちのいえは、生きものに包まれています。
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西壁外側がきれいになりました。
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土浮庵は美しい光の器。
起伏する土壁の表面をなでる光と影の戯れ、さまざまな線と形の響き合いに「音楽」さえ感じます。
光の音楽。
みなさんもぜひ見に来て下さい。肉眼でしか見えません。
完成まであと少し。

(井上記)




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# by plus-ap | 2018-06-21 23:50 | 土浮庵 | Trackback | Comments(0)

ジェンネの泥のモスク

5月31日(木)

この日は大雨で外で作業ができないため、いつも授業のイントロで見せている『NHK探検ロマン世界遺産〜ジェンネの泥のモスク』の映像を、つちのいえで鑑賞し、意見交換を行いました。
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つちのいえが教室に。
版築壁にじかに映像を投影、現実の土に映像の土がかぶさります。意外とはじめての試み、新鮮でした。
もう10年以上前のNHKの貴重なドキュメント番組ですが、いつ見ても自然の素材でモノを作ることが持つ意味をさまざまな角度から考えさせてくれます。
風土・技術・感性の関係など、参加者からはさまざまな感想や意見が出ました。
映像を見ていない今期の受講生で見たい人は井上まで連絡下さい。

その後も雨が降りそうだったので、この日の作業は中止。まもなく関西も梅雨入りでしょう。
今後の課題として次のことを話合いました。
1)土浮庵の壁塗り、ロフトづくり、内装の仕上げ含めて、6月中をめどに作業を進める。
2)土や草木など自然素材を生かしたものづくりの提案、研修、実習を7月に行う。
(つちのいえ・土浮庵・および周りの環境にかかわるものが望ましい)
上記に関して、それまで個人ないし共同で研究を進める。
3)最終日に完成した土浮庵でスイカ茶会開催

行きたい研修旅行先や呼びたいゲストがいたら、積極的に提案して下さい。

(井上記)



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# by plus-ap | 2018-05-31 18:17 | 土の家プロジェクト | Trackback | Comments(0)

土浮庵 ロフトづくり

5月24日(木)

土浮庵の南壁の土塗りをする予定でしたが、この日は五芸祭で出席者が3人と少ないので、土塗りは次週にまわして、ロフトづくりに取り組みました。
一番検討したのは、床に開けた入口から見上げたときの屋根裏の面白い見え方と、階下からロフトへのやさしい上がり方の調停です。
天井の真ん中に大きな円を切り抜くという案も出ましたが、天井を支える梁や、梯子(ナワ梯子)をどうかけるかなど、上がり方との関係でボツ。
しかし直線ばかりが見えるなかできれいな曲線がほしいということで、南側にゆるい半円を大きく切り抜き、そこから屋根裏が見え、上にも上がれるようにするというアイデアがまとまりました。
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おおまかなデザインが決まったので、あとは構造。
43x90mmの角材を縦に渡して梁にします。
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角材がペンキで汚れていたので、カンナ掛け。カンナの刃はさびついていましたが、長谷川先生が研ぎ方を教えて、復活カンナで楽しいカンナ掛け。材木が新品のようになります。
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2x4材を陶器棟から運んで、梁に渡します。
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まだロフトの床は半分はっただけですが、天井はがっしりした構造で安定感があります。
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水道の横に捨てられていた折り畳み式長椅子を運んでテラスに置いて寝そべると、たちまちリゾート気分が漂います。
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作業小屋の奥に、長谷川先生が番線をまげてフックをつくり、リュックを吊るせるようにして下さいました。

(井上記)


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# by plus-ap | 2018-05-23 23:55 | 土浮庵 | Trackback | Comments(0)


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